君が描く未来予想図に僕が居なくても。

君といるだけで I'm so satisfied.

”アイドル”と”ヲタク”と僕。

「どういうアイドルが好きですか?」、これはとても難しい質問である。皆さんはどう答えるだろうか?

 

僕は「アイドルというお仕事に真剣に向き合っている人」、と答えると思う。それがいいか悪いかは別にして、アイドルという職業はアイドル側にとっても、そしてヲタクにとっても捉え方が幅広い。

「アイドルという概念のどこが好きなんだろう」ということを考え始めて思うが、「アイドル」という言葉は広い。意味も広いし、捉え方も人それぞれ。
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一旦「女性アイドル」に絞ってみる。それでも広い。ダンスバキバキのグループがあれば、歌が上手いグループがある。可愛い曲を歌うグループがいれば、カッコいい曲をやるグループもある。だって「AKB48」に絞ってもチームAとチームKで毛色が違うのだから、それは当たり前である。

逆に言えば、広い括りでの「王道アイドル」は大体「ハロプロっぽい」「48Gっぽい」「坂道っぽい」のどれかに収束する、と僕は考えている。当たり前のことを書くけれど、グループアイドルの歴史を語る上でモーニング娘AKB48は絶対に外せないし、この2グループがアイドル界に与えた影響はあまりにも大きいからだ。

余談だが、僕が王道アイドルが好きなのは元来48Gが好きだからであろう。これは間違いないと思う。僕の周りに王道アイドル好きが多いのも、きっとここに起因していると思う。そもそも48Gが好きなアカウントだから、48Gが好きな人が集まるのは当然である。

 

48Gに見る筆者の勝手なアイドルの分類

48Gが(少なくとも2010年の前後3年間くらい)天下を取っていた要因はメンバーの幅の広さだと僕は考えている。

前田敦子派なのか、大島優子派なのか」でも大体好みがわかるし、「柏木由紀派なのか、渡辺麻友派なのか」でも好みが分かる。今思えば全盛期AKB48は16人選抜の16人それぞれがそれぞれの方向に尖っていて、尖った先でのレベルが高かったのだと思う。「可愛い」が好きな人も「綺麗」が好きな人も「かっこいい」が好きな人も「ダンス上手い」が好きな人も「歌上手い」が好きな人も「喋るのが上手い子」が好きな人も「変な子」が好きな人も、AKB48の誰かが高いレベルでそれを提供していた、と言えるだろう。

そして、「どれかを大体AKBグループが高いレベルで提供していた」という点に関しては楽曲にしても同じである。48Gの楽曲はあまりにも多く、あまりにも広い。楽曲の幅が広すぎて逆にどこから聞いていいか分からず入り込み辛いという弱点にすらなっているとも言えるかもしれない。

48Gがバラエティに富んでいる点が魅力だとすると、乃木坂46の魅力は統一感であろう。メンバー事にテイストが違う衣装や毎シングル事に楽曲の系統が変わることがメリットでもデメリットでもある48Gに対し、乃木坂46は「乃木坂っぽい」というブランドに対する安定感がある。

無論乃木坂46メンバーも色んな素敵な子がいて、楽曲も色々なタイプがあるのは重々承知ではあるが、48Gとの最大の差別化ポイントはそこだと思う。

「王道アイドル大体どれかに収束する論」で何を言いたいかと言うと「そこに当てはまらないアイドルを僕は好きにならないだろうな」ということである。具体的に名前は出さないけど。

アイドルをする上で何を一番大事にしているかは人それぞれ、アイドルヲタクをする上で何を一番大事にしているかは人それぞれである。僕以外の考え方を否定する訳では無いということを前提に置きながら、僕の中でのアイドル論を綴っていく。

 

”アイドル”との向き合い方 ヲタク編

「推しメンへの向き合い方」は千差万別で、友達として接したい人も、歌って踊るのが見たい人も、娘のような感覚でアイドルを見る人も、恋愛対象としてアイドルを見る人も、ヲタクによって様々である。

アイドルという概念を楽しむタイプのヲタクと、アイドル現場を楽しむタイプのヲタクがいると思う。これは別物ではなく共存するので、これも一言で説明するのは難しい。

アイドルという概念を楽しむタイプのヲタク(以下、「概念ヲタク」と呼ぶ)は多種多様である。ライブDVDを漁るヲタク、楽曲を聞き漁るヲタク、メンバーのSNSを見るヲタク、バラエティ番組などタレントとしての仕事を追いかけるヲタク…これらは時に共存し、人によっては興味を示さなかったりする。

インターネットの発展により様々な面での「概念ヲタク」としてアイドルヲタクをやっていけることも、アイドルという文化が日本に深く根付いた理由なのではないか、と僕は考察している。アニメやアイドルと言ったいわゆる「ヲタク」と呼ばれる文化の発展はインターネットの発展の歴史と言っても過言ではないだろう。

さて、ここまでは多少の差はあれど大きく「地上アイドル」に分類されるアイドルであれば大体のグループに共通する項目では無いだろうか。「地下アイドル」と「地上アイドル」の境目がよく分からなくなってきているここ数年を鑑みれば、地下アイドルでも「概念ヲタク」は生活しやすい環境かもしれない。

「概念ヲタク」の在り方としてひとつ僕が提示したいのが48Gの劇場公演である。48Gにしかない「概念ヲタク」に向けた魅力としてやはり劇場公演が非常に大きいとは僕は思う。その理由のとして「劇場公演の配信が家で見れる」というものを挙げたい。

定期的な公演を行っているグループは主に地下アイドルなどにも見られるが(元を辿れば48Gも地下アイドルである)、それが月額払えば毎日、何度でも、あるいはリアルタイムで楽しむことが出来るというのは他のアイドルグループにはない魅力がある。そしてこの劇場公演の配信は「概念ヲタク」を楽しませる大きな要因ではないだろうか。

どんなアイドルグループにおいても「歴史」というのは付きまとうものであるが、48Gでは特にその毛色が強いと思う。無論、初期メンバーが与えられたオリジナル曲を何年も経って新たなメンバーが歌うという構図は48G特有のものでは無いが、なんせ48Gは楽曲数・メンバー数があまりに膨大である。メンバーの数だけ歴史があり、楽曲の数だけ歴史があるのだから48Gの歴史は長いと同時に太く分厚い。

僕も大まかなジャンル分けをすると「楽曲ヲタク」であるような気はするが、とはいえ全48G楽曲が1500曲近くになることを考えると僕がきちんと把握しているのはその1/5もあればいい方ではないだろうか(我ながらさっぱり検討がつかないけれど)。

なんせ48G楽曲は多すぎてどこから手をつけていいのか分からない、というのが皆さんの総意ではないだろうか。それは本当に僕もそうで、正直手をつけられていない部分の方が多い。僕は「楽曲は知っているがその曲の背景は知らない」パターンが多く、例えば僕の場合、「ウィンブルドンへ連れて行って」は個人的にかなり好きな楽曲ではあるが、如何せん初期のSKE48に疎いので本家メンバーを詳しくは知らない、と言ったことが起こりうるわけである。

先程も書いたように、48Gにはメンバーの数だけ歴史があり楽曲の数だけ歴史があるが、同様にヲタクにも歴史があるわけである。

ここでもう1つ例を上げるが、「そばかすのキス」という楽曲との出会い方は人それぞれではないだろうか。本家teamBから好きになった人、違うチームが「アイドルの夜明け」をやっていて好きになった人、ツアーで好きなグループがやってて好きになった人、よく名前聞くから聞いてみた人、48G以外がカバーしてて知った人。なんならここで知った人もいるかもしれない。それぞれに出会い方があるし、僕でいえば「そばかすのキス」との出会いはHKT48のツアーだったから、正直あの曲はHKTのメンバーが踊っている印象が強い。皆、思い思いの「そばかすのキス」がある。

それでいいのである。本来歌なんてそんなものだと僕は思う。だから、騙されたと思ってみんなにも色んな楽曲を聞いて欲しいなと思うわけである。お前が偉そうに言うなと言われそうだけど。


さて話が大きく脱線したが、以上が僕が今勝手に定義した「概念ヲタク」の大きなパッケージだとする。では、次に「アイドル現場を楽しむヲタク」の生態に迫りたい。ここでは「現場ヲタク」と呼ぶことにする。

「現場ヲタク」はざっくり分けて2パターンであると思う。メインの対象が「ライブ」であるパターン、そしてメインの対象が「握手会・特典会」であるパターンである。なお、今回はこれ以後の握手会・特典会を「接触」という名称で統一する。

ライブがメインであるパターンにも様々なヲタクが存在する。好きな曲を聞きに行くヲタク、レスを回収しに行くヲタク、振りコピをするヲタク、騒ぐ・沸く事、コールに重きを置くヲタク。今回特に何度も書いているが、これらは別のものではなく共存することもあるし、「概念ヲタク」とも共存しうるということも改めて記しておく。

接触がメインのパターンもヲタクももちろん存在する。ライブ後に特典会が存在するいわゆる地下アイドルではそこまで目立たないが、接触イベントとライブイベントが別個に存在するアイドルになると人によっては接触イベントとライブイベントの現場数の差が浮き彫りになるケースもある。

「現場ヲタク」は当たり前の話だが金銭面での支出が多くなる。また、「概念ヲタク」の場合はさほど影響してこない居住地域・環境の差が大きく影響してくる。こればかりはどうしようもなく避けられない事実である。無論、遠方住みの“おまいつ”も存在するが、全国の“おまいつ”にそのグループの拠点付近住みのヲタクか地方暮らしのヲタクのどちらが多いかを比べれば前者が多いのは至極当然の結果であり、調べるまでもない結果である。

この点においてteam8という制度は確実にあの頃(2014-2015を指す)の学生ヲタク達を一気に「現場ヲタク」に昇華させた、あるいは「現場ヲタク」化を加速させた存在であることは間違いないであろう。

「概念ヲタク」と「現場ヲタク」は時に共存し、時に相反する。どちらも兼ね備えたヲタクも、どちらにしか当てはまらないヲタクも、確実に存在する。

これは長年のTwitterライフ、そして僕の経験から導き出された自論だが、アイドル・ヲタクとしてスポーンしたヲタクが「概念ヲタク」になるのか「現場ヲタク」になるのかは「在宅期間の長さ」が関わってくると僕は思う。正確に言うと、アイドルを好きになってから本格的に現場に行くまでの期間である。

当たり前の話であるが、現場に行かない限りは一生「概念ヲタク」である。そこから現場に行き始め「現場ヲタク」にシフトしていくが、スタートの「概念ヲタク」期が長いヲタクは「現場ヲタク」を経験し魅力を感じても結局根の部分で「アイドルという概念」が好きなのでは無いだろうか。


ここで、コロナウイルスの話を挟む。2000年代をモーニング娘。が、2010年前半をAKB48が席巻した女性アイドル界。「アイドル戦国時代」が加速し、坂道グループは勿論ながら、26時のマスカレイド等の地下出身グループが市民権を得始めた2010年代後半アイドル界。それに続き、2020年代アイドル界の先陣を切るのがアイドルグループではなくウイルスだったとは、誰が予想しただろうか。

コロナウイルスは様々な業界、そして人々のライフスタイル大きな影響を与えたが、アイドルとアイドルヲタクも勿論例外ではない。特にアイドルの場合はメインステージであるライブ、そして接触イベントという収入源の両刀が失われたため、他の芸能活動よりも痛手を受けていると言えるであろう。

アイドルという文化から「現場」というものが失われたことは、当然ながらヲタクのモチベーション低下に繋がった。探り探りながらライブを早々に再開できたアイドルはまだしも、未だに有観客でのライブは少人数で行い、その規模の大きさから直接会えるイベントが開催できない48Gを始めとした地上アイドルのヲタク達にとって、コロナはあまりにも大きすぎる打撃だった。

タイムラインを見ていると、元々規模の大きいアイドルのヲタクをしていて今もなんのモチベ変動もなくヲタクをし続けている人はどうしても少ないと言わざるを得ない。そして少ないそういう人たちはどちらかと言えば「概念ヲタク」に分類される人々であると僕は思う。

これは前も似たことを書いたが、こういう人達は「アイドルは会えないもの」という期間が長かった人達が多いので、会わなくてもモチベを保てる(現場数の低下がモチベの低下に直結しない)のだと思う。逆は綺麗にその逆である。

どちらがいい、悪いという言う話ではない。ヲタク・スタイルはそれぞれなのだから皆が好き勝手やればいいと思う。逆にこの期間で新しいアイドルを好きになった人も多いのではないだろうか。

そして、これはあくまで「アイドルのどういうところが好きか」という基盤の話であり、アイドル・ヲタクという生き物の生態系はもっと複雑なのである。

アイドルAさんが、「私のことだけ見ててよ」という発言を特典会でしたとする。皆さんはどう受け止めるだろうか。

「うん、Aちゃんだけだよ〜‪w‪」とヘラヘラしちゃうヲタク(この中にも本当の単推しとDDが存在している)もいれば、「Aちゃんのことは好きだけど、俺はBちゃんも好きだからな…」と病み始めるヲタク、あるいは「俺はAちゃんしか見てないのに信頼されてないのか…」と病み始めるヲタクもいるであろう。アイドルヲタクは本当に面倒で気持ち悪い生き物である。そして、これを相手しなければならないアイドルは大変である。

この辺りにまで来るとアイドルヲタクの域を超え単純に好みになってくるのだが、「拘束されたり監視されたりするのが好きなヲタク」もいればそれが苦手なヲタクもいるし、推しメンに縛られることで本当に一途になれるヲタクもいれるし縛られるのが嫌で他の子に行ってしまうヲタクもいる。アイドルヲタクは本当に面倒で気持ち悪い生き物である(2回目)。


”アイドル”との向き合い方 アイドル編

一方で、アイドル側である。若ければ10歳に満たない子達が「アイドル」をすることもあれば、30歳を過ぎても「アイドル」できる人もいる。とても幅広いなあと思うけれど、ふと振り返り一般社会と比べれば1人の女の子がアイドルとして輝けるのは一瞬なんだと気付かされる。


なんだかんだ言って、やっぱりアイドルとしての「旬」は16~19歳あたりではないかと正直思う。いちばん多いのもやはりこのくらいの年齢でないだろうか。20代のアイドルはぐっと数を減らす印象がある。

 

ではここで、日経スタイルに非常に面白い記事があるため紹介・引用する。

「卒業は20歳と25歳 女性アイドルグループ決断の時」
https://style.nikkei.com/article/DGXMZO44981880Y9A510C1000000/

やはり、多くのアイドルが20歳になる前に辞めていくのはイメージでなく事実なのである。何故なのだろうか?

僕は「やり直しがきくから」だと思う。大学に入るのも、社会に出るのも、周りと同じ年齢で同じタイミングで進むことが出来る。特に地下アイドルとして売れなかった子(という言い方はしたくないが)の場合は、ネットに情報もさほど出回らず、そもそも本名を出していない場合は全くバレずにその後の人生を歩んでいくことも可能であろう。

僕もそれなりにヲタクではあるが、主戦場である関西でも当たり前だが顔と名前が分からないアイドルの方が多いわけで、そういう子がグループをやめて職場で後輩として入ってきてもおそらく気づかないだろうし、ヲタクじゃない人は気づきようがない。

それが原因なのかどうかは分からないが、特にメジャーアイドルでは無いアイドルの場合どうしても部活感覚、バイト感覚でアイドルをやっている子がいるのは仕方ないことだと思う。僕達にそれを否定する権利も権限もないし、そうするつもりもない。そういう子が好きなヲタクも確実に存在するからこそアイドルヲタク業界は成り立っているからだ。

もちろん、アイドルを始めたのが中学生だろうが20歳を過ぎてからであろうが「アイドル」というものに真剣に向き合っている人もいる。この大きく分けて2者が同じグループに存在する可能性が大いにあるのが、グループアイドルの難しい所である。メンバーが近しい熱量じゃないグループや、同じ方向を向いていないグループはどこかで躓くと、僕は思う。

真剣に向き合った結果、辞める選択肢を取った子もいる。遊び感覚で始めたけど、20歳を過ぎてもアイドルやってる子もいる。真面目に向き合っても報われなかった子がいる。彼氏と遊びながらアイドルやってても売れる子がいる。「かわいい」=「売れる」でもない。めちゃくちゃ売れてもアイドル活動がしんどかった子もいるだろうし、全然売れなくても本当に幸せだった、アイドルになって良かったと卒業していく子もいる。

ヲタクそれぞれがアイドルと向き合うように、アイドルそれぞれにも向き合い方があり、アイドルというものの価値観に差があるからだ。これはアイドルというものに限らず何でもそうだけど、価値観に差があるということは仕方の無いことで、その人の個性である。

さてここまで、1歩引いてアイドルというものを考察してみた。1歩踏み込んで、先程述べた「どんなアイドルが好きですか?」に対する僕の返答、「アイドルというお仕事に真剣に向き合っている人」という僕の回答に至るまでの僕個人の考え方の話をしたいと思う。もちろんこれがヲタク全員の創意だとは思わない。この文章で嫌という程書いたけど、ヲタクもアイドルもそれぞれの考えがあり、あくまでそのうちのひとつだからである。

 

”アイドル”との向き合い方 筆者編

今までのヲタク人生、いろいろなアイドルを見てきた。同世代(大学生男子)ヲタクと比べても、直近5年の48G在籍メンバーなら流石に名前聞けばだいたい全員顔分かるだろみたいなヲタクが僕ぐらいなので、48Gに限れば存在を認識しているアイドルの数は少ないほうではないと思う。

 

その中で好きだな、と思える子は勿論たくさんいた。だけれど、ちゃんと接触にいったり長続きしたのはほんの一部である。なぜだろうか。

 

1人のアイドルを好きになるのに必要なこと、皆さんは何を思い浮かべるだろうか。僕の場合、在宅している分には「顔が好き」ぐらいの理由でいいんだけど、やっぱり現場に行くとなるとある程度波長が合う子じゃないとやっていけないし続かないと思っている。思っているというか経験談なんだけど。

 

でも、波長が合うだけでも推しメンにならなかったりする。僕は、「推しメン」と出会う上でいちばん大事なのは「出会いのタイミング」だと思っている。好きな理由なんて後からいくらでも産まれてくるけど、その子と出会う場所は1回しかないから、である。「この子に先に出会ってならこの子だっただろうな」とか、「〇〇ちゃんがいなかったら△△ちゃんを推してたんだろうな」とかを考えることがあるのは僕だけではないだろう。

STU48の好きな子が皆揃って候補生の頃からアイドル好きをアピールしていたり、僕が好きになる子はだいたい元々アイドルが好きな子であることが多い。なんでなんだろう、と前は思っていたけど、今ならわかる。「アイドル」という職業・居場所に誇りを持って欲しいから、である。


アイドルから言われて嬉しかったことは沢山あるけれど、「好きになって正解だったな」と思える瞬間は僕の場合やっぱりその子のアイドルとしてのプライドが見えた瞬間というか、アイドルに対するこだわりが見える瞬間だと思う。

どこかの紫色さんだって、アイドルを1度辞めてそのまま女の子に戻る選択肢もあった中でもう一度アイドルになってくれた。前世で色々苦しんだ中で、またステージに戻ってきてくれたことがとても嬉しかったし、デビューから1ヶ月以上経った今もそう思う。周りがどう思ってるのかは知らないけど、僕はあの人はアイドルとして上に行きたいみたいな気持ちが人一倍強い人だと思ってるし、そういう所を好きになってここまで着いてきてるし、今後もそうだと思う。めちゃくちゃ僕の考えとズレたことし始めたらどうしようか、と思うことはあるけど、それをしない信頼と安心感もある。というか、そこの信頼がなかったらここまで真剣になってないし、追ってないと思う。

その紫色さんと同じくらい、同グループ緑色さんもアイドルに対して強い気持ちというか、覚悟を持ってアイドルになったんだな というのを聞けたタイミングがあって、紫おるし推すか、ぐらいの気持ちだったこのグループに対する気持ちがみんなで上行って欲しいなあ っていう気持ちに変わったのは某緑さんがデカかった。紫さんがまたアイドルやるときに、同じようにアイドルに真剣に向き合ってる子がいなかったらどうしよう、とずっと心配していたのが解消されたこともあると思う。このグループに紫さんがいなかったら緑さんへの気持ちは「かわいいな」で止まってたと思うし、このグループに何かしらで出会っていたらたぶん僕は黄色のヲタクをしていたし、そういう面でもやっぱり出会うタイミングだよなぁ、とめちゃくちゃ思う。ここまで熱弁しといて緑さん特典会全然並べてないんだけど。(最悪


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僕自身のベースが「概念ヲタク」だから、アイドル活動に真剣に向き合ってる人を好きになるのは必然だと思う。正直、今更顔が好きぐらいじゃ推しメンにできなくなってきている。自分の中で勝手に「推しメン」に対するハードルを沢山作っちゃって、世のアイドルがどこかしらにひっかかって脱落していく。脱落=嫌いになる訳では無いというのは理解して欲しい。そもそも僕は推しメンと同じグループだろうが、元から興味が無い子はTwitterすらフォローしない。

1回目のチェキは割とハードル低いけど、特に推しグループ以外の子への2回目のハードルが高いのもそこだと思うし、実際紫さんが関係ないグループの子で複数行った子はめちゃくちゃ少ない。そして、その限りないハードルを超えた子はだいたいアイドルヲタクなのである。もしかしてただの女ヲタヲタ


そして、僕が好きになる子は結局同世代が多い。紫さんと緑さんは僕のプラマイ1歳だし、他グループで双璧で並んでいる某黄色と某水色は同い年である。単に歳近い方が話が合うとかそういうのもあるんだけど、やっぱりこの年齢でもアイドルやってくれてる子達はある程度信頼出来るというのもあると思う。別に年下が信頼できない訳では全く無いけど、これは僕個人の問題。

 

推しが思い出になる前に

これは以前の理想のアイドル像の話にも書いたんだけど、やっぱり「アイドル」というお仕事はステージの上で衣装を着て歌って踊っている時間が一番輝いていると僕は思っている。だからこそ、1回1回のステージを大事にして欲しいな、ととても思う。SNSが得意な子もいるし、配信が得意な子もいるし、接触が上手い子もいる。でも、アイドル活動よりSNS活動が目立ったり、ステージを疎かにして他のことをするならアイドルである意味はないなと思ってしまう。男遊びするけどステージではアイドルを演じきれる子か、ステージもSNSも中途半端なアイドルなら僕は前者の方がよっぽど好きである。

まあもちろん、1番好きなのは真面目にアイドルやっててステージに力入れてる子、である。全部捨ててアイドルに打ち込んでる子が作るステージが僕は好きだから。

 

コロナ禍だからこういうことを考えるわけではないけど、コロナだからこそ余計に、1回1回好きなアイドルグループに会いに行けることが幸せだと感じるし、アイドルも1回1回のステージを大事にしてほしいな、と思う。

 

そのメンツで歌って踊れるのがあと何回なのかなんて誰にも分らなくて、あと100回かもしれないし、あと1回しかないかもしれない。その1回のライブが誰かにとってのとっても大切なライブになるかもしれないし、誰かにとっての出会いの場かもしれない。そこから5年間毎週のように会うかもしれないし、それが最後に会える日かもしれない。

 

なんて普段から考えながらヲタクしてる僕はめちゃめちゃ気にしすぎなんだろうけど、僕の「概念ヲタク」としてのポリシーが「アイドル好きな子じゃなきゃ推せない」なら、「現場ヲタク」としての僕のポリシーは「目の前の推しグループのライブは全力で楽しむ」だから、そこは譲れないポイントなのかもしれないな、と思う。あと現場に関してはライブ至上主義者だから、あんまりオフ会系は行ったことがない。そこにお金割くなら15分尺でも歌って踊ってるの見たいなあ、と思ってしまう。行ったら行ったで楽しいんだけどね。

 

花の命が短いのは 悔いを残さず咲きたいから

 

ここ数カ月めっきり48Gを見なくなってしまったのは、何をどう考えても「HKT48宮脇咲良」という大きな花が悔いを残さずアイドルを卒業したのを見届けることが出来たからだと思う。今はまだ48に何人か好きな子がいるけれど、彼女たちも悔いなく辞めて行くならそこが僕の48Gヲタクとしての本当の潮時だと思う。

 

アイドルという文化はお花と一緒で、終わりがあるから輝くし、輝く時間が限られて短いからこそとってもキラキラしてるんだと僕は思う。推しメン各位にもアイドルとしての悔いを残さず大きな花を咲かせてほしいな、と願うばかりである。みんなが悔いを残して辞めちゃうと僕も悔しいから、大きさは関係なく、悔いなく綺麗なお花を咲かせてから普通の女の子に戻ってほしいな、と思う。

 



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こんな世界だけど せめて君がアイドルとして幸せでいられる世界だといいな

 

おわり